新型コロナウイルスの感染拡大で予定した結婚式開催が不可能になったとして、関東地方在住の夫婦がキャンセル料を払わずに中止したところ、式場の運営会社(東京都)から見積金の支払いを求める訴訟を東京地裁に起こされたことが26日、分かった。
 夫婦側は同日、既に支払った申込金の返還を求めて反訴した。夫婦の代理人弁護士は「こうしたケースで訴訟になるのは異例」としている。
 夫婦は30代男性と20代女性。訴状などによると、昨年2月、東京・銀座の結婚式場で4カ月後に式と披露宴を行うため、申込金20万円を運営会社「クリスタルインターナショナル」側に支払い、契約が成立した。式には75人が参加する予定だった。
 同4月にコロナの影響で東京を含む7都府県に緊急事態宣言が出されたことから、夫婦は不可抗力による契約解消を同社に打診したが、同社は「キャンセル料の支払いがないと解約できない」と返答した。
 式は中止となり、同社は今年2月、キャンセル料に当たる約69万円を支払うよう通知。夫婦側に拒否されたことを受け、見積額から申込金を差し引いた約209万円の支払いを求め5月に提訴した。
 同社は、昨年5月に結婚式の対応を尋ねるメールを夫婦に送ったが、式の予定日までに連絡はなかったと主張。一方、夫婦側はメールを受け取る前から中止の意向を伝えたほか、打ち合わせも十分できなかったため式の実施は不可能で、キャンセル料の支払いは不要と訴えている。 (C)時事通信社