厚生労働省は27日、全国の児童相談所(児相)が2020年度に対応した虐待相談件数(速報値)が前年度より1万1249件(5.8%)増え、20万5029件になったと発表した。20万件を超えたのは初めてで、集計を始めた1990年度以降、30年連続で最多を更新した。
 児童虐待をめぐっては、新型コロナウイルスの感染拡大との関連性も指摘されるが、今回の集計結果からは直接的な影響は見られなかった。厚労省は「明確な因果関係は分からないが、引き続き注視していく」としている。
 都道府県別では、東京都が最多の2万5736件。前年度最も多かった大阪府は2番目で、神奈川県などが続いた。
 内容別では、「心理的虐待」が12万1325件(前年度比1万2207件増)で最も多く、全体の約6割を占めた。児童の目の前で家族が暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」について、警察から児相に通告するケースが増加し、押し上げ要因となった。殴る、蹴るなどの「身体的虐待」は5万33件(同793件増)だった。 (C)時事通信社