厚生労働省の専門委員会は27日、2019年度に虐待で死亡した子どもは前年度より5人増え78人だったとの検証結果を公表した。心中を除くと57人。年齢別では0歳が28人で約半数を占め、このうち生後1カ月未満が11人だった。加害者は「実母」が30人と最も多かった。
 心中以外の57人のうち、死因となった虐待の内容は「身体的虐待」が17人で、食べ物を与えないなど「ネグレクト(育児放棄)」が13人。母親が妊婦健診を受けていなかった事例は20件あった。
 検証を始めた03年7月から今回までの結果を集計すると、心中以外の虐待死は計890人となった。身体的虐待が6割、次いでネグレクトが3割を占めている。
 専門委は近年ネグレクトによる虐待死が多発していることを受け、過去の傾向を分析。母親が10代で妊娠・出産を経験したり、妊婦健診を受けていなかったりしたケースが目立った。
 生まれたその日に亡くなる「0日児死亡事例」では、周囲に妊娠を告げられないなど、母親の「社会的孤立が顕著」と指摘。母親本人と早期に接触し相談に応じるなど、地方自治体を中心に支援体制を整備するよう求めた。 (C)時事通信社