ヤンセンファーマは8月25日、ヒト型抗CD38モノクローナル抗体ダラツムマブとボルヒアルロニダーゼ アルファ配合の皮下注製剤(商品名ダラキューロ配合皮下注、以下、ダラツムマブ配合皮下注)が、シクロホスファミド水和物、ボルテゾミブ、デキサメタゾンとの併用療法(DCyBorD療法)において、全身性免疫グロブリン軽鎖(AL)アミロイドーシスを適応症として製造販売承認を取得したと発表した。今年(2021年)3月、ダラツマブ配合皮下注は多発性骨髄腫(MM)の適応で承認されたが(関連記事「アミロイドーシスの治療が進化、抗体医薬も」「ダラツムマブ皮下注で多発性骨髄腫の負担減」)、希少疾患の全身性ALアミロイドーシスにおいては初の治療薬となる。

DCyBorD療法群で血液学的完全奏効率は50%超

 全身性ALアミロイドーシスは、異常な形質細胞によって産生されるモノクローナルALに由来するアミロイド蛋白が複数の臓器に沈着し、臓器障害を引き起こす指定難病。病態がMMと類似していることから、自家造血幹細胞移植(ASCT)や異常な形質細胞を標的とする抗形質細胞療法が国内外で推奨されていた。しかし、いずれも有効性が乏しいことや保険適応外といった課題があり新たな治療薬の開発が待たれていた。

 今回の承認は、未治療の全身性ALアミロイドーシス患者388例を対象とした第Ⅲ相国際多施設共同非盲検実薬対照ランダム化比較試験ANDROMEDAに基づくもの。同試験の主要評価項目は血液学的完全奏効(hemCR)率で、抗形質細胞療法であるCyBorD療法群とダラツマブ配合皮下注を上乗せするDCyBorD療法群で比較検討した。

 解析の結果、hemCR率はCyBorD療法群の18%に対しDCyBorD療法群では53%と両群で有意差が認められた(P<0.0001)。また、投与開始から6カ月時点での臓器奏効率は、心臓ではCyBorD療法群が22%、DCyBorD療法群が42%、腎臓ではそれぞれ27%、54%と、いずれもDCyBorD療法群で良好だった。

 安全性評価についてはDCyBorD群で新たな懸念は認められなかった。

(須藤陽子)