2年ぶりに開催された夏の甲子園は、雨と新型コロナウイルスに翻弄(ほんろう)された大会になった。天候不良により過去最多となる7度の順延(一部順延を含む)で日程が大幅に変更され、選手のコロナ感染で2校が出場辞退。大会本部は「異例続きの大会だった」と総括するほかなかった。
 順延の続出で、休養日はもともと設けられていた3日のうち2日が消滅。準々決勝翌日の1日だけになった。選手は体調と精神面の管理の難しさに直面。甲子園大会を何とか全うしようと、日本高野連はプロ野球阪神との同日開催を模索したほどだ。
 4強進出は智弁和歌山、智弁学園(奈良)、近江(滋賀)、京都国際の近畿勢。準々決勝で敗退した明徳義塾(高知)の馬淵監督は「地元チームは自分のところで練習できるが、地方チームはそうはいかない」と指摘。近江の多賀監督は「環境に恵まれた」と優位を認めた。
 17日にはコロナ集団感染と判断された宮崎商と、選手1人の陽性者を出した東北学院(宮城)が出場を辞退した。智弁和歌山は初戦の宮崎商との2回戦が不戦勝になり、結果的に智弁学園より二つ少ない試合数で決勝に進んだ。辞退の2校はガイドラインを順守しながらも感染者を出し、感染経路は不明。今後に向けて課題は多い。
 近年は異常気象が多発し、コロナの状況も先が見えない。大会本部は「いろんな問題点が出た。さまざまな対策を検討する」と話すが、解決は一筋縄ではいかないだろう。 (C)時事通信社