内閣府は31日、海外経済の動向を分析した報告書「世界経済の潮流」を公表した。米欧主要国では、新型コロナウイルス感染拡大後に実施された個人向け現金給付などの支援策を受け、家計の貯蓄額が急激に積み上がったと分析。「累積された貯蓄超過額の一定程度は、2021年後半に消費に向けられる」と指摘している。
 米国は個人向けに幅広く現金の一律給付を実施。欧州も低所得世帯向け給付や失業手当の拡充などを行った。報告書では、家計が四半期ごとに19年同期と比べて増やした貯蓄(貯蓄超過)の累積額を分析。20年1~3月期から21年4~6月期にかけて、米国は2兆5000億ドル(274兆円)と国内総生産(GDP)比で12.0%まで増加した。ユーロ圏は消費抑制もあり、21年1~3月期までにGDP比で4.4%となる6800億ユーロ(88兆円)に膨らんだ。
 1人10万円の特別定額給付金を昨年実施した日本の21年1~3月期までの累積額もGDP比6.7%の35兆9000億円に積み上がっている。コロナ禍が収束すれば、日米欧とも潤沢な貯蓄が抑制されてきた消費に回り、世界経済の回復をけん引しそうだ。 (C)時事通信社