文部科学省は31日、小学6年と中学3年を対象に5月に実施した2021年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。新型コロナウイルスに伴う昨春の一斉休校の影響が注目されたが、都道府県間の平均正答率の差は小さく、休校期間の長さとの関連性も見られなかった。文科省は「家庭の状況なども併せ、より詳細な分析をする」としている。
 昨年度は一斉休校のため中止となり、実施は2年ぶり。国語と算数・数学の2教科が行われ、国公私立の約2万9000校、約197万人の児童生徒が参加した。国公立はほぼすべて、私立は半数程度だった。
 全国の平均正答率は、小学校では国語64.9%(前回64.0%)、算数70.3%(同66.7%)、中学校は国語64.9%(同73.2%)、数学57.5%(同60.3%)。
 昨春の休校期間を「50~59日」など10日間ごとに分け、平均正答率を比較したところ、相関関係は見られなかった。都道府県や政令市間の差は10ポイント程度で、石川、秋田など上位の顔ぶれも例年から変化はなかった。
 新学習指導要領に基づき、資料やデータを活用して解く問題が出題され、複数の文章や資料を結び付けて必要な情報を見つけたり、日常の事象を表やグラフを用いて数学的に解釈したりすることに課題が見られた。
 全国学力テストは、学校での指導改善に役立てることを目的としており、学力の変化を把握することはできない。文科省は1350校程度を対象とした経年変化分析調査を6月に実施しており、コロナの影響について今回の結果と併せて分析するという。 (C)時事通信社