菅義偉首相が3日、退陣の意向を示したことについて、各地の知事からは驚きの声が相次いだ。首相が最優先課題に掲げる新型コロナウイルス対策では「大胆な対策だ」(小池百合子東京都知事)と評価する声が上がる一方、「もう少しできることがあった」との批判も聞かれた。
 同日の定例記者会見で感想を問われた小池都知事は「大変驚いた」と述べた。菅政権のコロナ対策に対し「かなり大胆に積極的に進めてこられた」と評価。自民党の次期総裁については「どなたがなっても、コロナ対策が最重要課題になる」と訴えた。
 大阪府の吉村洋文知事も、7月末までの完了を目指した高齢者向けワクチン接種などの取り組みを挙げ、「批判のあったコロナ対策でも(結果的には)プラスに働いた部分が多かった」と述べた。
 菅氏のお膝元、神奈川県の黒岩祐治知事は、デジタル庁発足や携帯電話料金値下げなどの取り組みを挙げ「ダイナミックな決断が次々とあった」と強調。他の知事からも「国民目線でいろいろな改革に取り組んできた」(伊原木隆太岡山県知事)と前向きな発言があった。菅氏の出身地、秋田県の佐竹敬久知事は「この時期のコロナ対応はだれがやっても厳しい。派閥をもたないのでいろいろな面で情報が入ってこなかったのでは」と同情気味に語った。
 一方、コロナ対策をめぐり、静岡県の川勝平太知事は「もう少しできることがあったのでは」と苦言。愛知県の大村秀章知事は感染拡大が続く中での辞意表明に疑問を呈した。さらに、全国知事会の平井伸治会長(鳥取県知事)は「もっと(自治体の)自由度を高め、機動性がある感染対策ができるようお願いしていたが、そこはかなっていない」と指摘した。 (C)時事通信社