菅義偉首相が自民党総裁選への不出馬を表明した3日、有権者の間に驚きが広がった。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、「もっと早くやめるべきだった」と厳しい声も。「今のコロナの状況では誰がやってもこうなる」と政権の行き詰まりに同情する人もいた。
 「総裁選は厳しくなると思っていたが、びっくりした」。東京・銀座では文京区の主婦(60)が驚きの声を上げた。「自民党にいい風を吹かせるための選択じゃないかと思う。だまされないぞ、という感じ」と冷ややかな見方を示した。
 港区の自営業女性(27)は「一人で決断をしたのではないのかも。コロナが終息しないのは、菅首相が悪いわけではない」と話す。次の総裁について「周りにたたかれても政策をやり通すような人がいい」と期待を寄せた。
 地元横浜市のJR横浜駅前。同市の主婦(73)は、求心力低下で追い込まれての決断に、「自分のことだけを考え国民を見ていない。もっと早く辞めるべきだった」と厳しい口調で話した。飲食店従業員の男性(24)は、緊急事態宣言下での不出馬表明は無責任とする一方、「コロナがこの状況では何をやってもたたかれる」と同情も示した。
 「東京五輪など前任者が残した仕事をやらされた印象。もっとやりたいビジョンがあったはず」と残念そうに語るのは、出身地、秋田県湯沢市の会社員男性(49)。幼なじみで自営業の藤原寛文さん(75)も、コロナ対策が後手に回ったとの批判について「誰がやってもこういう状態だったと思う。ご苦労さまといいたい」とねぎらった。 (C)時事通信社