政府は新型コロナウイルス対策で21都道府県に12日までの期限で発令中の緊急事態宣言について、医療提供体制の改善が見られる一部地域を除き、延長する方向で調整に入った。複数の政府関係者が4日、明らかにした。各自治体や感染症専門家の意見も踏まえ、政府対策本部で決定する。
 首都圏や大阪府、愛知県などは新規感染者数が頭打ちや減少傾向になりつつあるが、感染状況を示す指標でステージ4(感染爆発)の基準を大きく超え、病床使用率も高い水準にとどまる。政府内では、大都市圏を中心に宣言延長はやむを得ないとの認識が広がっている。感染症専門家も「首都圏などの延長は当然だ」と語る。
 宣言の延長幅については新規感染者数の推移や、各自治体の病床上積みを見極めた上で、「9月末まで」などとする案が出ている。
 一方、一部地域では新規感染者数がステージ4程度でも、病床使用率がステージ3相当へと下がる傾向にあり、重症者向け病床にも余裕が見られる。こうした地域については宣言を解除し、まん延防止等重点措置への移行を検討する方向だ。政府は解除の判断基準について、近く開催する分科会で専門家の意見を聞く考えだ。
 12県に適用中のまん延防止措置に関しても、政府は地元の意向を聞きながら解除の可否を判断する。
 高齢者を中心にワクチン接種は進み、政府はワクチンが行き届いていない若年層を含めた希望者全員の接種を今秋に完了させる方針。政府対策本部では、ワクチン接種やPCR検査の陰性証明を条件に、飲食やイベントなどの規制を緩和することに向けた行程表「ロードマップ」についても協議する方針だ。 (C)時事通信社