政府が新型コロナウイルスの抑制のため、19都道府県を対象に緊急事態宣言の期限を月末まで延長したことで、景気回復の足取りはさらに重くなりそうだ。民間シンクタンクは、7月12日に東京都に発令されて以降の4回目の緊急事態宣言による個人消費の押し下げ効果を約2.2兆円などと試算する。
 第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは、4回目の緊急事態宣言による消費押し下げは、延長により約1.5兆円から約2.2兆円に拡大すると算出。3カ月後の失業者の増加幅も約7.3万人から約10.8万人に拡大するとした。
 大和総研は、緊急事態宣言下でも人々の外出抑制が緩やかになってきた傾向を踏まえ、4回目の緊急事態による押し下げ効果を約0.67兆円と新たに見積もった。
 10月末には2回のワクチン接種を完了する国民が8割に達し、経済活動の自由度が高まることが期待される。ただ、神田慶司シニアエコノミストは「政府は引き続き感染力の強い変異株を抑制しつつ、経済運営に当たる難しい対応を迫られる」と指摘する。 (C)時事通信社