自民党総裁選に立候補した河野太郎規制改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行は17日、演説会と記者会見に臨んで論戦をスタートさせた。各候補は新型コロナウイルス対策を重視し、検査体制の拡充や医療提供体制の確保などを訴えた。経済対策や社会保障では、それぞれ独自色をアピール。最大の争点に関しては、河野氏は「国民からの支持」、岸田氏は「党の信頼回復」をそれぞれ挙げた。
 新型コロナ対策では、河野氏は抗原検査キットの安価かつ大量供給の必要性を強調。「自分が感染しているかを確認しながら行動を起こせるようにしていくことが非常に大事だ」と訴えた。
 ワクチン接種と治療薬の普及を掲げたのは岸田、高市両氏。高市氏は感染拡大に備え、リスク最小化への法整備の必要性にも言及した。野田氏は「早期発見・治療がこれからのコロナ対策で最も重要だ」とし、期間限定の軽症者向け医療施設を設置する方針を示した。
 4候補は新型コロナで経済的な影響を受けた事業者や個人に対する支援をそろって提唱。河野氏はデジタルを活用した事業者向け協力金の早期給付、岸田氏と野田氏は事業規模に応じた支援を提案した。岸田氏は数十兆円規模の経済対策が求められているとした。高市氏は、生活困窮者向けの特別定額給付金の再給付を訴えた。
 総裁選での最大の争点を問われたのに対し、河野氏は「国民からの支持」を挙げ、賃上げや年金改革で生活が豊かになったと実感できることを目指す考えを強調した。岸田氏は「自民党の信頼回復」に全力を挙げるとした上で、総裁を除く役員任期を1期1年、連続3期までとすることや、党役員に中堅・若手を起用する方針を重ねて示した。
 社会保障に関しては、河野氏が国民を巻き込んだ年金制度改革の議論を始める方針を表明。岸田氏は中間層の拡大に向けて、特に子育て世代への住居費や教育費への支援を強化する考えを示した。
 高市氏は「分厚い中間層の再構築」に向けた税制に言及。雇用と所得の増大につながる大胆な成長投資が必要だと訴えた。野田氏は、「こども庁」創設による子どもへの積極的投資を訴えた。子育て施策に重点的に取り組むことで出生率が改善し、日本の持続可能性を世界に示し投資を呼び込めるとした。 (C)時事通信社