自民党総裁選で4候補は、激甚化する自然災害や歯止めがかからない人口減少など、地方が直面する課題にも言及している。このうち岸田文雄前政調会長と高市早苗前総務相は、地域経済の活性化も念頭に国土強靱(きょうじん)化への投資拡大を主張。災害に強いインフラ整備を訴えている。
 大規模災害の頻発化を受け、政府は国土強靱化に向けた取り組みを推進。2021年度から5年間、15兆円を掛けて、河川整備や老朽化するインフラの補修を集中的に行う方針だ。
 4氏とも国土強靱化については必要との立場を明確にしているが、岸田、高市両氏は、関連する投資の拡大を言明。岸田氏は、15兆円の事業規模を拡充し、災害に強い地域づくりを促進すると主張する。
 高市氏は「経済強靱化計画」を打ち出し、水害や土砂災害の防止対策、建物の耐震化などの防災強化を柱の一つに据えた。10年間で約100兆円を投じる考えだ。
 野田聖子幹事長代行も「国土強靱化の加速」を唱える。その上で、人口減少は自衛隊や消防団などのマンパワー減少も招き、「防災という点でも大変リスクが高まる」と指摘。子育て支援の強化による人口減対策に加え、首都機能移転を掲げる。
 河野太郎規制改革担当相は、大規模災害時に政府機能をデジタル空間に移す「デジタル遷都」を提唱。国や自治体で防災専門人材を育成する必要性を強調する。
 地方創生では、河野氏は「テレワークを使って、今までの東京一極集中を逆回転させる」と訴え、社員が東京から地方に移った企業に対する法人税減税を打ち出している。岸田氏は、テレワークや自動運転実用化による二地域居住の推進、高市氏は、地方移転を希望する人材や企業、大学の受け入れ環境整備などを唱える。 (C)時事通信社