29日に投開票される自民党総裁選。新型コロナウイルス下で地方遊説や街頭演説が難しい中、党所属国会議員の支持や党員・党友票の獲得に向け、候補者4人はインターネット交流サイト(SNS)での発信に工夫を凝らしている。次期総裁は目前に迫る衆院選の「顔」にもなり、専門家は「総裁選を通じてパフォーマンス力を示す狙いもある」と分析する。
 ツイッターでは、以前から公務とプライベートの隔てなく投稿する河野太郎規制改革担当相がフォロワー数242万人(27日午後6時時点)を誇り、他候補を大きく引き離す。総裁選用アカウントも開設し、15万9000人がフォロー。自身に批判的なユーザーをブロック(遮断)することでも知られ、7日には「#河野さんにブロックされています」のハッシュタグがトレンド入りして話題を集めた。
 岸田文雄前政調会長(フォロワー6万2000人)は、政治に対する意見を「#岸田BOX」のハッシュタグ付き投稿で募集。これまでに1万件以上集まったといい、ユーチューブのライブ配信で質問に答えるなど双方向のコミュニケーションを図っている。
 立候補表明後にフォロワー数を伸ばしたのは高市早苗前総務相(22万4000人)。11日に2年8カ月ぶりにツイートを再開し、有志による後援会アカウントも10万人以上からフォローされている。
 野田聖子幹事長代行(1万7000人)は、ブログサイト「アメーバブログ」の政治家部門で1位。息子の写真を載せるなどインスタグラムへの投稿も積極的だ。
 駒沢大の逢坂巌・准教授(政治コミュニケーション)は「ネット世論は全体の世論とは違う部分がある」と指摘。SNS発信が総裁選の投票行動に与える影響は限定的との見方を示し、「菅政権の説明力不足が指摘される中で、衆院選を見据えてコミュニケーション力をアピールする側面がある」と話している。 (C)時事通信社