【ワシントン時事】米連邦捜査局(FBI)は27日、2020年の犯罪統計を公表した。ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)などによると、殺人の犠牲者数は約2万1500人。件数は前年比で29.4%も増加し、統計が残る1960年代以降で最大の伸び率を記録した。
 殺人事件のうち銃が絡むものは76%で、前年の73%から上昇した。殺人を含む暴力犯罪が5.6%増加した一方、窃盗など財産関連の犯罪は7.8%減少している。21年も殺人は高い水準で推移しているが、伸び率は鈍化傾向にあるという。
 殺人急増の背景として、同紙は「新型コロナウイルスの流行に伴う社会・経済不安の拡大や銃購入者の増加」があると指摘。ワシントン・ポスト紙(電子版)はそれに加えて、人種差別反対デモなどで顕在化した「警察への不信拡大」が影響したとする専門家の見解を伝えた。
 バイデン大統領は4月、銃による犯罪が「疫病であり国辱だ」と主張。「ゴースト(幽霊)銃」と呼ばれる当局の捕捉が困難な自家製銃の規制を柱とした対策を公表している。 (C)時事通信社