経済産業省が30日発表した8月の鉱工業生産指数速報値(2015年=100、季節調整済み)は95.0と、前月比3.2%低下した。2カ月連続の低下で、経産省は基調判断を「生産は足踏みをしている」に下方修正した。半導体不足や東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品調達難で自動車の生産が落ち込んだことが響いた。
 基調判断の下方修正は20年4月以来、1年4カ月ぶり。20年8月から21年7月までは「生産は持ち直している」との判断を示していた。
 8月の生産を業種別に見ると、自動車が15.2%減、電気・情報通信機械が10.6%減となったのをはじめ、15業種のうち12業種で低下した。
 出荷は13業種で低下し、全体では3.8%のマイナス。在庫は6業種で減り0.3%低下した。
 同時に公表した製造工業の生産予測指数は、9月が0.2%の上昇、10月は自動車の持ち直しで6.8%の上昇となった。
 予測に基づく7~9月期の生産の試算値は前期比1.6%低下と、5四半期ぶりのマイナスとなる。
 自動車の減産は10月以降も続く見通し。経産省は生産の先行きについて「新型コロナ拡大によるサプライチェーン(部品供給網)への影響で下振れリスクがある」(経済解析室)とみている。 (C)時事通信社