緊急事態宣言の解除に伴う営業再開に向け、大手居酒屋チェーン各社は30日、食材や従業員の確保、店内の新型コロナウイルス感染対策などの開店準備に追われた。待ち望んだ酒類提供に、業界全体が活気づく。ただ、営業時間の制限や感染再拡大への懸念は残っており、業績のV字回復につながるかは見通せない。
 串カツ田中ホールディングスは10月1日、休業していた直営の「串カツ田中」127店舗の大半を再開させる。一部店舗では15日までの間、飲料を大幅に値下げするキャンペーンを実施する予定だ。
 「庄や」などを展開する大庄も、直営のほぼ全店を再開。感染対策に関する第三者認証もおおむね取得済みだという。ワタミは10月1日以降、準備が整った店から順次開けていく。
 メーカーは業務用ビール類の増産に動く。サッポロビールの9月下旬の出荷数量は中旬の3倍に急増。アサヒビールは今週、「スーパードライ」のたる製品の生産数量を前週の4倍に引き上げた。
 ただ、感染が再拡大すれば酒類提供の全面解禁は遠のく。大庄は10月4日、食事が中心の新業態「定食のまる大」1号店を都内にオープンする予定。酒の有無が業績に直結する居酒屋を柱とした経営からの脱却を目指すという。 (C)時事通信社