厚生労働省が1日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.14倍と、前月比0.01ポイント低下した。悪化は4カ月ぶり。新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、求職活動を始める人が増えたことが要因。有効求職者数が2.2%増の約192万人と4カ月ぶりの増加に転じ、有効求人数の伸びを上回ったため、倍率が低下した。
 総務省が同日発表した8月の労働力調査によると、完全失業率(同)は2.8%と横ばい。完全失業者数(同)は1万人増の191万人、就業者数(同)は32万人減の6676万人だった。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の適用地域が広がり、宿泊・飲食サービス業などで就業者数が減少した。
 有効求人倍率は、ハローワークに申し込んだ求職者1人当たりの求人数を示す。有効求人数は1.2%増の約216万人。厚労省は雇用情勢について、「求人に底堅さが見られる中で、求職者が引き続き高水準にあり、厳しさが見られる」と分析。就業地別では、東京、神奈川、大阪、福岡、沖縄の5都府県で1倍を下回っており、「新型コロナが雇用に与える影響に注意する必要がある」と指摘している。
 景気の先行指標とされる新規求人数は0.9%増だった。 (C)時事通信社