【ロンドン時事】2021年のノーベル平和賞受賞者が8日に発表される。新型コロナウイルスとの闘いを主導する世界保健機関(WHO)やワクチンの公正分配を担う国際枠組み「COVAX(コバックス)」など、パンデミック(世界的大流行)に絡む候補のほか、気候変動問題への関心の高まりを反映し、国連気候変動枠組み条約とエスピノサ同条約事務局長も有力視される。
 平和賞候補は329人・団体。英各ブックメーカー(公認賭け屋)の予想では、WHOなどのほか国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団(RSF)」、ロシア反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏らが上位となっている。
 昨年8月のベラルーシ大統領選の反政権派候補スベトラーナ・チハノフスカヤ氏や、香港の民主活動家、反差別運動「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切だ)」も挙がっている。
 10月末から英国では国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開かれる。7月にドイツを襲った洪水被害をはじめ、欧州で環境への危機意識は強まっている。昨年有望視されたスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんは今年も有力候補だ。18歳のグレタさんが受賞した場合、14年に17歳で受賞した女性人権活動家マララ・ユスフザイさんに次ぐ若い受賞者となる。
 受賞者を毎年予想しているオスロ国際平和研究所(PRIO)のウーダル所長は「信頼できる情報に誰もが接することはとても重要で、紛争を平和的に解決するための基礎を守る活動をしている」として「国境なき記者団」を筆頭候補に挙げた。
 平和賞は、ノルウェー議会の指名を経た5人で構成されるノルウェー・ノーベル賞委員会が選考する。昨年は国連世界食糧計画(WFP)が受賞した。 (C)時事通信社