【ワシントン時事】首都ワシントンなど米各地で2日、人工妊娠中絶の権利を支持するデモが行われた。ワシントンでは数千人規模のデモ隊が連邦最高裁に向けて行進。「私の体のことは私が選ぶ」などとシュプレヒコールを上げた。
 南部テキサス州で9月1日、人工妊娠中絶を厳しく規制する法律が施行された。医療機関が差し止めを求めたが、最高裁はこれを認めなかったため、中絶支持派の間で、女性の妊娠中絶の権利を認めた最高裁の「ロー対ウェイド判決」(1973年)が今後覆される可能性があるとの危機感が高まっている。
 デモに参加したメリーランド州のスーザン・レモンさん(68)は「(中絶の権利のための)戦いは70年代に終わったと思っていたが、現在の最高裁は判決を覆そうとしている」と述べ、テキサス州の州法への最高裁の対応に懸念を表明。「連邦議会は(判決内容を)法制化し憲法上の権利にすべきだ」と訴えた。
 人工妊娠中絶の是非は米国世論を二分する問題で、この日も中絶に反対する保守派数百人が最高裁前で対抗デモを展開した。最高裁は近く、人工妊娠中絶を制限する南部ミシシッピ州の州法の合憲性について審理する予定で、判断に注目が集まっている。 (C)時事通信社