自民党の岸田文雄総裁(64)は4日召集の臨時国会で、第100代首相に指名された。皇居での首相親任式と閣僚認証式を経て、自民、公明両党連立による岸田内閣が発足した。岸田新首相は首相官邸で就任記者会見に臨み、衆院選について14日に解散し、「19日公示―31日投開票」の日程で行うと明言した。新型コロナウイルス対策を最優先課題と位置付け、「新しい資本主義実現会議」を新設すると表明した。
 首相は「『新時代共創内閣』だ。新しい時代を皆さんと共につくっていく」と訴えた。新しい資本主義に関し「成長と分配の好循環と、コロナ後の新しい社会の開拓がコンセプトだ」と強調。格差是正や社会変革に取り組み、会議で具体化を図ると説明した。
 首相は経済対策の速やかな策定を指示したことも明らかにした。「弱い立場の方々に個別に現金給付を行うことは考えていきたい」と述べた。看護師、介護士、保育士らの所得向上に取り組む方針を強調。「金融所得課税(見直し)も考えてみる必要がある」と述べた。
 新型コロナ対策では、ワクチン接種や医療体制の確保、検査拡充といった取り組み強化に向け、対応策の全体像を早急に示すことを関係閣僚に指示。「丁寧な説明を行い、常に最悪の事態を想定して対応することを基本とする」と述べた。
 首相は衆院選を優先し、30、31両日にローマで開かれる20カ国・地域(G20)サミットと、直後の11月1、2両日に英国で行われる国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳会合にはリモートで参加する。
 首相は内閣発足に先立ち、公明党の山口那津男代表と首相官邸で党首会談を行った。この後、組閣本部で新内閣の陣容を正式に決定。松野博一・新官房長官(59)が閣僚名簿を発表した。松野氏は拉致問題と沖縄基地負担軽減の担当を兼務する。
 20人の閣僚のうち13人が初入閣。新設する経済安全保障担当相に衆院当選3回の小林鷹之元防衛政務官(46)を抜てき。コロナ対策を担う厚生労働相には後藤茂之・自民党政調会長代理(65)が就いた。財務相に麻生派の鈴木俊一元総務会長(68)を起用。国土交通相は公明党の赤羽一嘉氏から同党の斉藤鉄夫副代表(69)に交代した。
 山際大志郎経済再生担当相(53)が「新しい資本主義」、新型コロナ・健康危機管理を担当。牧島かれんデジタル相(44)が行政改革・規制改革担当相を兼ねる。野田聖子少子化担当相(61)は地方創生、こども政策、孤独・孤立対策も担う。 (C)時事通信社