財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は5日、財政制度分科会で2022年度予算編成に関する議論を本格的に始めた。新型コロナウイルス禍への対応や高齢化に伴う社会保障費の増加を背景に、各省庁の概算要求総額は過去最大の約111兆円に膨らんでおり、具体的な歳出抑制策を示せるかが焦点となる。
 鈴木俊一財務相は同日の閣議後記者会見で、22年度予算編成について「新型コロナ対応に万全を期すとともに、成長と分配の好循環を実現する観点から、グリーンやデジタルといった分野に大胆に重点化する」と語った。
 財務省は概算要求に際し、コロナ対策の費用については感染動向などが不透明なことから、金額を示さない「事項要求」も認めた。このため、予算編成過程で歳出拡大圧力はさらに強まりそうだ。
 分科会では、委員から「コロナ関係の必要な支援と財政健全化は両立可能で、健全化目標を後退させないことが重要だ」といった意見が出た。
 財政審は今後、社会保障費や防衛費などテーマごとに予算の在り方を議論。11月下旬をめどに建議(意見書)としてまとめ、政府が年末の策定を目指す予算案に反映させたい考え。 (C)時事通信社