【ワシントン時事】ガーランド米司法長官は4日、全国で教育委員会メンバーや公立学校の教職員らへの脅迫や暴力行為が増えていると危機感を示し、捜査当局などに対応を強化するよう命じた。新型コロナウイルス対策として進められている、教職員のワクチン接種や児童・生徒のマスク着用の義務化をめぐる対立が背景にある。
 ガーランド氏は、関係機関に宛てた文書で「政策をめぐる活発な議論は憲法で保障されているが、暴力の脅迫まで保障されるわけではない」と指摘。「公務員への脅迫は違法であるだけでなく、わが国の核心的価値に反する」として、各地の教委と連絡を密にし、違法行為が起きた際の通報体制を整えるよう、連邦捜査局(FBI)などに指示した。
 米国では、バイデン民主党政権が連邦職員らへのワクチン接種義務化を進める一方、テキサスやフロリダなど共和党の知事を擁する州がこれに強く抵抗。学校現場でも、児童・生徒へのマスク着用義務化をめぐり、賛成派と反対派の保護者が激しく対立する様子が報じられている。
 全米教育委員会協会は9月下旬、バイデン政権に宛てた書面で、教委の会合でマスク義務化反対派が暴れるなどして逮捕者が出る事態が各地で相次いでいると主張。「公立学校や教育関係者が安全に職務を果たせるよう、対策を講じなければならない」として、連邦レベルでの対応を求めていた。 (C)時事通信社