日本年金機構で別人の年金支払額などを記載した年金振込通知書を約97万人に誤送付する不祥事が6日、発覚した。年金記録に関するミスは過去にも相次いで発生。同機構は「印刷ミスが原因で、年金支給額に影響はない」と説明しているが、年金を頼りに生活している高齢者も多い中、影響は決して小さくない。
 年金記録をめぐっては、約5100万件の漏れが見つかった「消えた年金問題」が2007年に発覚。国民から大きな批判を浴び、同年の参院選では自民党が大敗、政権交代の引き金の一つとなった。年金業務を担う社会保険庁のずさんな体制も明らかになり、10年には新たに日本年金機構が誕生したが、年金未払いなどの不祥事は根絶できていない。
 折しも、9月に行われた自民党総裁選では、厚生労働省の分割論が争点の一つに浮上。菅義偉前首相も同月末、「見直しは避けて通れない」と述べていた。同省内では「職員不足が慢性化している。省庁再編から20年が経過し、組織の在り方も立ち止まって考える時期に来ている」(幹部)との声があり、分割論が拡大する可能性もありそうだ。 (C)時事通信社