【ワシントン時事】米南部テキサス州オースティンの連邦地裁は6日、人工妊娠中絶手術を事実上禁じる同州の州法を暫定的に差し止める命令を下した。司法省が先月、施行停止を求める訴訟を起こしていた。同法を「憲法違反」と批判するバイデン政権が、州政府に待ったをかけた形だ。
 判事は命令文で、テキサス州が「憲法で保障された重要な権利を市民から奪おうと、前例のない攻撃的な企てを追求した」と指摘。「当法廷はこのような不快な権利の剥奪を今後1日たりとも認めない」と断じた。
 サキ大統領報道官は6日、「テキサス州の女性の権利を回復する重要な一歩だ」と歓迎するコメントを発表した。
 同州では5月、胎児の心拍が確認されて以降の人工中絶を禁止する法律が成立。多くの女性が妊娠に気付きにくい時期であるため、非常に厳しい規制と受け止められている。中絶手術を提供する医療機関が差し止めの暫定措置を訴えたが、連邦最高裁はこれを退け、同法は9月に施行された。
 同法はレイプや近親相姦による妊娠も例外としないほか、一般市民が中絶手術を行う医療機関に対して民事訴訟を起こせる仕組みとなっており、物議を醸している。 (C)時事通信社