アトピー性皮膚炎などで過敏なかゆみを引き起こす皮膚のたんぱく質をマウスの実験で特定したと、順天堂大の高森建二・順天堂かゆみ研究センター長や森本幾夫特任教授らが18日までに発表した。この過敏なかゆみはセーターなどの毛糸や自分の髪の毛が皮膚に触れただけでも生じる。仕組みを詳しく解明すれば、即効性のある塗り薬の開発につながる可能性があるという。
 このたんぱく質「エンドモルフィン」は、皮膚の表皮の角化細胞や真皮の線維芽細胞、末梢(まっしょう)神経線維にある。通常は皮膚にある別のたんぱく質「CD26」によって分解され、かゆみが適度に抑制されるが、CD26が変異して分解作用が失われると過敏になる。
 遺伝子操作でCD26を作れないマウスを生み出したところ、皮膚を弱く刺激しただけでかゆみが起き、足で頻繁にかく行動が見られた。しかし、分解作用がある正常なCD26を皮膚に注射すると治まった。
 論文は米医学誌「ジャーナル・オブ・アレルギー・アンド・クリニカル・イムノロジー」電子版に掲載された。 (C)時事通信社