名古屋市立大学病院(同市瑞穂区)は21日、60代女性の肝臓がんの可能性を検査で把握したのに、検査結果を主治医が見落とすなどしたため、約2年間適切な検査と治療をしなかったと発表した。女性は肝臓がんの進行で死亡した。病院側は治療の遅れが死亡につながったことを認め、遺族に謝罪した。
 病院によると、女性は2014年8月に腹部エコー検査を受けた。主治医が多忙のため代理の医師が検査結果を電子カルテに記載し、女性を診察したが、女性や主治医には「異常がある」と伝えなかった。主治医は後日に女性の電子カルテを閲覧したが、検査結果を見落としたという。
 女性は16年8月、胸から腹にかけての痛みを訴え、同病院に緊急搬送された。精密検査で肝臓がんと判明し治療を受けたが、今年3月に死亡した。主治医は病院の調査に「脂肪肝の検査だと思って油断していた」と話したという。 (C)時事通信社