【バンコク時事】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)がオンライン形式で来週開く定例首脳会議で、採択する共同声明の草案が21日、明らかになった。中国とASEANの一部加盟国が関わる南シナ海の領有権問題で、平和解決を目指す方針を確認。新型コロナウイルス対策や経済政策でも連携する姿勢を示し、協力関係を強調する内容となっている。
 共同声明は、中国とASEANの対話開始から30年となるのを記念して発表する。双方は11月末には30年記念の特別首脳会議をオンライン形式で開催。中国から定例会議には李克強首相が出席してきているが、特別会議は習近平国家主席が参加する予定で、アジアへの関与を深めるバイデン米政権を念頭に、ASEAN重視を前面に出す。
 時事通信が入手した声明案は「ASEANの対話国の中でも、中国とは相互利益が最大となる関係の一つ」と明記。主権と領土保全の相互尊重を強調し、南シナ海に関しては「紛争を複雑化させかねない行動の自制、脅しや力の行使に頼らない平和解決」を求めた。
 中国とASEANが策定を目指す南シナ海の紛争防止に向けた「行動規範」では、「早期妥結に向けた実質的な進展」を訴えている。行動規範をめぐっては、序文で暫定合意に達したが、新型コロナの影響で交渉が遅れ、妥結目標を今年末から来年末に先送りしている。 (C)時事通信社