【北京時事】2019年末に新型コロナウイルスの集団感染が初めて確認された中国は、都市封鎖や大規模なPCR検査により早期の抑え込みに成功し、一人の感染者も見逃さない「ゼロコロナ」政策を続ける。来年2月に開かれる北京冬季五輪でも海外から持ち込まれたウイルスが市中に流入するリスクをゼロにすべく、選手・関係者と外部の接触を断つ「バブル方式」を徹底する。
 フィギュアスケートのテスト大会が開かれていた北京の首都体育館を14日に訪れると、正門は閉ざされたまま。西側の関係者入り口には、警察車両やバリケードが配置され、物々しい雰囲気に包まれていた。近所の住宅団地から通うボランティアの女性が「団地に入るときの健康コードと体温のチェックはずっと続いている」と語るように、会場周辺でも厳格なコロナ対策が行われていた。
 中国メディアによると、テスト大会に海外から参加した選手・関係者61人はもちろん、彼らに接する地元スタッフは全員、寝食を含め「閉鎖区域」内で行動。「非閉鎖区域」で取材を認められた記者は、高機能マスクの着用を義務付けられ、選手インタビューは画面越しのリモートだった。
 北京は「首都防衛」の観点から、日本を含む国際線の多くを1年半以上運航停止にするなど、ウイルス流入への警戒を緩めていない。五輪でワクチン接種者には入国後3週間の隔離を免除するだけに、市トップの蔡奇・共産党委員会書記は会議で「流入リスクを厳重に防げ。『バブル』を厳格に実行しろ」と檄(げき)を飛ばす。
 国際オリンピック委員会(IOC)は先月末、冬季五輪のチケット販売を中国本土の居住者に限定すると発表した。管理が容易な国内客だけで「有観客」を演出する中国側の意向に沿った決定だ。
 中国外務省の華春瑩報道局長は発表翌日、フィギュアスケートで五輪3連覇に挑む羽生結弦選手の日本のファンに向け、「(現地応援は)お任せください!」とツイッターに書き込んだ。中国でも人気のある羽生選手の応援「代行」を請け負った形だが、北京の大会組織委はまだ、チケットの販売枚数や購入条件を公表していない。どれだけのファンが厳格なコロナ対策をクリアして声援を送れるのか依然不透明だ。 (C)時事通信社