【ニューヨーク時事】北朝鮮の人権問題を担当する国連のキンタナ特別報告者は22日、新型コロナウイルス禍により北朝鮮で飢餓が広がる恐れがあるとして、安全保障理事会に制裁の緩和を検討するよう求めた。ニューヨークの国連本部で開いた記者会見で語った。
 これを受け、米国務省のプライス報道官は22日、「北朝鮮の体制が同国の人権状況に責任を負うのは単純な真実だ」と強調。「安保理の対北朝鮮(制裁)決議は引き続き有効であり、全ての加盟国が決議に縛られる」と述べ、要請に応じる構えは示さなかった。
 キンタナ氏は会見で、海産物などの輸出が禁止されて市民が職を失うなど、制裁が「意図しない不利益」を市民に与え、生活を困窮させていると語った。さらにコロナ対策として北朝鮮が対中国国境を閉鎖したことで、食料事情が悪化していると指摘。「パンデミック(世界的大流行)の状況を再評価」し、必要に応じて制裁緩和に踏み出すよう安保理に促した。
 キンタナ氏によると、北朝鮮は同氏の活動を認めておらず、北朝鮮に国連職員はいないという。金正恩総書記は6月、「人民の食料状況が緊張している」と述べ、食料不足を認めている。 (C)時事通信社