31日に投開票を迎える衆院選。各地の選挙管理委員会は、新型コロナウイルス対策で街頭でのチラシ配りなど従来の啓発活動が制限される中、若者にターゲットを絞った動画の製作に力を入れている。ただ、効果は未知数で試行錯誤が続く。
 あの時!選挙に行っておけば―。鹿児島県選管は「日本近未来ばなし」と題したアニメーションを製作し、ユーチューブに公開した。「まんねん寝太郎」が投票に行かなかった結果、30年働いても税負担で一向に良くならない生活を強いられる。50年後には年金もなく、介護負担が重くのし掛かった末、政治への無関心を悔いる内容だ。
 動画は1分以内に抑え、語り口調のナレーションを付けるなど工夫した。担当者は「選挙や政治は誰にとっても身近なもの。将来に興味を持つきっかけになれば」と話す。
 札幌市選管は、一部の期日前投票の開設時間を午後9時まで1時間延長し、仕事帰りなどの投票を呼び掛ける動画を作った。札幌市立大デザイン学部の学生に製作を依頼し、ラップの軽妙なリズムに合わせて「消毒液で用意、このSTAGE(ステージ)」などと感染対策もアピールする。
 ただ、ユーチューブ上の動画視聴回数は1000回ほど。街頭の大型ビジョンでも放映するが、担当者は「どれぐらい投票率に直結するか分からない。再生回数など反応を見て、より効果的な啓発を探りたい」と語った。
 総務省は衆院選特設サイトに俳優らを起用した多数の啓発動画を公開している。担当者は「チラシやポスターだと目に触れる機会は限られるが、最近はインターネットに軸足を置く傾向にある。広く見てもらうにはツイッターなども使うといった工夫が必要」と話した。 (C)時事通信社