10月31日投開票された第49回衆院選は1日、全議席が確定し、自民党は国会を安定的に運営できる絶対安定多数の261議席を獲得した。岸田文雄首相(同党総裁)は「国民の信任を得た」と表明。選挙区での敗北を受けて首相に辞意を伝えていた甘利明幹事長を交代させ、茂木敏充外相(66)を後任に起用する人事を固めた。
 衆院選を受けた特別国会は10日に召集され、首相指名選挙を経て、第2次岸田内閣が同日中に発足する。首相は閣僚を含む政務3役人事を茂木氏の後任補充など最小限にとどめ、第1次内閣の陣容を大枠で維持して政権運営を本格化させる。
 首相は1日、党本部で記者会見し、選挙結果について「岸田政権の下で未来をつくり上げてほしいとの民意が示された」と表明。「限定的な閣外協力」を掲げた立憲民主、共産両党がいずれも議席を減らしたことから、「(自公の)枠組みが選択された」と強調した。その上で「一票一票の重みを胸にスピード感を政策実行の面で発揮していく」と語った。
 首相はこの後、茂木氏と党本部で会談し、幹事長起用を伝達。来年夏の参院選の準備に当たるとともに「党改革を具体的に大胆に進めてほしい」と指示した。4日の総務会で正式決定する。幹事長がわずか1カ月で交代するのは異例だ。
 首相は公明党の山口那津男代表とも国会内で会い、連立政権の継続を確認した。政府・与党は特別国会の会期を3日間程度にとどめ、大型経済対策を盛り込む2021年度補正予算案を処理する臨時国会を改めて年内に召集する方針だ。
 衆院選は、自民党が過半数(233)を単独で確保できるかが焦点とみられていた。結果は公示前の276議席を割り込んだものの、追加公認した2人を含め261議席を獲得。公明党は選挙区候補9人全員の当選を果たし、公示前の29議席を32議席に伸ばした。
 一方、政権交代を訴えた立民は共産党、国民民主党、れいわ新選組、社民党と野党共闘を進め、213選挙区で候補者を一本化して臨んだ。しかし、立民は公示前の110議席から96議席に後退し、共産党も12議席から10議席に減らした。国民は8議席を11議席に上積みした。
 共闘と一線を画した日本維新の会は、公示前の11議席を4倍近い41議席とし、公明党を抜いて第3党に躍進した。
 れいわ新選組は山本太郎代表を含む3議席を獲得。社民党は沖縄2区で1議席を死守した。「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」は議席を得られなかった。 (C)時事通信社