政府は2日の閣議で、2021年版の自殺対策白書を決定した。新型コロナウイルスの感染が拡大した20年は、自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)が11年ぶりに上昇。女性の自殺者が増え、特に働く女性は1698人となり、15~19年の過去5年平均の1323人と比べ大幅に増加した。一斉休校を経た学校再開後に、児童生徒らの自殺が急増したことも分かった。
 厚生労働省は働く女性の自殺増について、「新型コロナの影響が示唆された。特に非正規雇用などの労働環境の変化が関連した可能性がある」と分析している。
 自殺者数は2万1081人(前年比912人増)で、自殺率は16.8と前年から0.8ポイント上昇した。男性の自殺者は1万4055人と11年連続で減少したが、女性は前年から1000人近く増えた7026人だった。
 21年版白書では、自殺者を男女別や年代別、職業などに分け、過去5年平均と比較した。女性の有職者が大幅に増えた一方、無職は28人減った。男性は有職者、無職ともに減少した。年代別では、女性の20歳未満と20~39歳、40~59歳、男性の20歳未満が増加した。
 女性の職業別では、「被雇用者・勤め人」や「学生・生徒」が増え、主婦や自営業は減った。 (C)時事通信社