【ワシントン時事】米政府のザイエンツ新型コロナウイルス対策調整官は1日の記者会見で、5~11歳の子供に対するワクチン接種について、来週から進める方針を明らかにした。幼い子供を除く全国民に接種対象が広がる中、ワクチン普及に前向きな州とそうでない州の「格差」がさらに拡大すると懸念する声も出ている。
 食品医薬品局(FDA)は10月29日、5~11歳への米ファイザー製ワクチンの緊急使用を許可した。ザイエンツ氏は会見で「FDAの承認は極めて重要な節目だ」と指摘。1500万回分の配布に着手するとともに、州や地域の保健センターに、子供への具体的な接種計画策定を指示したことを明らかにした。
 だが、現場での実施態勢は州による差が大きい。ロイター通信によると、ニューヨーク、カリフォルニア両州などでは、子供が対象の移動式接種施設を手配するとともに、インターネット交流サイト(SNS)を通じたキャンペーンも用意。一方、アーカンソー州などは大掛かりな準備をせず、地元医療機関に一任する計画という。
 子供への接種に前向きな州は民主党、消極的な州は共和党がそれぞれ知事を出している傾向が強く、政治的立場の違いがワクチンへの対応に反映している格好だ。これまでも教育現場では、児童・生徒のマスク着用義務化をめぐって保護者の間にあつれきが生じており、ワクチン接種が広がれば対立が深刻化する恐れもある。 (C)時事通信社