南米で多く検出される新型コロナウイルスの変異株「ミュー株」が、感染を防ぐ中和抗体の効果を大きく減少させることが分かったと、東大などの研究チームが4日発表した。論文は米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン電子版に掲載された。
 ミュー株はコロンビアで1月に初めて検出され、世界保健機関(WHO)は「注目すべき変異株」に分類。日本では検疫で2例検出された。
 研究チームは、ウイルスが細胞に侵入する際に用いる「スパイクタンパク」がミュー株と同じ疑似ウイルスで試験を実施。従来株の感染者と、米ファイザー製ワクチン接種者の血清で中和抗体の効果を調べたところ、感染者で従来株の約10分の1、ワクチン接種者で約9分の1だった。
 研究チームは「ワクチンの効果は中和抗体だけではない。接種による重症化予防効果はミュー株にも十分にあると思われる」と分析している。 (C)時事通信社