トヨタ自動車は4日、2022年3月期の連結業績予想(国際会計基準)について、純利益を前期比10.9%増の2兆4900億円(従来予想2兆3000億円)に上方修正した。過去最高益を記録した18年3月期に迫る水準。減産や資材価格高騰が響いたものの、前年に新型コロナウイルス禍で急減した販売台数が回復に転じたことに加え、円安効果が収益を押し上げる。
 本業のもうけを示す営業利益の予想も、27.4%増の2兆8000億円と、過去最高水準に引き上げた。通期の想定為替レートは1ドル=110円(同105円)とするなど、円安方向に修正。これに伴う営業利益の押し上げ効果は4300億円になるという。
 ただ、ダイハツ工業と日野自動車を含むグループ全体の世界販売台数の予想は、3.7%増の1029万台(同1055万台)に引き下げた。夏場以降、半導体不足やコロナ禍による東南アジアでの部品調達難で大規模減産を強いられ、納車の遅れが発生。国内のほか、北米と欧州で販売の下振れを見込む。
 生産の遅れは今後の増産で挽回する方針だが、資材価格高騰などの懸念材料もあり、先行きは予断を許さない。近健太取締役は4日のオンライン記者会見で、通期見通しについて「円安の影響を除けば、資材高騰などにより実質は下方修正だ」と慎重な見方を示し、引き続き原価改善に取り組む考えを強調した。 (C)時事通信社