岡山大学大学院疫学・衛生学分野教授の頼藤貴志氏らは11月2日、同大学を拠点に行った武田/モデルナ製の新型コロナウイルス感染症のワクチン(モデルナワクチン)接種に関する接種後1カ月時の追跡調査結果を報告。モデルナワクチンの副反応は1週間でほとんど消失し、接種者の87%が満足していたことなどを示した。

10~20代を中心に3,400人超が対象

 今回の対象は、同大学の拠点接種で2回目のモデルナワクチンを接種した教職員および学生で、Google Formにより接種1カ月後に接種者メールに回答用URLを送付し、9月29日~10月25日に回答が得られた3,447人(全接種者の約40%)を分析した。

 回答者の主な背景は男性が50.3%で、国籍は日本が94.3%、日本以外が5.7%、基礎疾患ありが6.1%、アレルギー歴ありが44.2%、年齢別に見ると20歳未満20.7%、20歳代54.1%、30歳代6.6%、40歳代8.9%、50歳代7.8%、60歳以上2.0%と、大学拠点接種を反映して若年層の割合が多かった。大学属性の内訳は学生75.4%、教員11.3%、職員13.0%だった。

副反応はインフルエンザワクチンよりも「重かった」が85%

 検討の結果、接種後1カ月間の局所反応については、疼痛、発赤、腫脹、痒みが認められたものの、いずれも約98%が1週間以内に消失していた(図1)。

図1. 接種後1カ月間の局所反応 

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 同様に、全身反応(37.5℃以上の発熱、頭痛、倦怠感、嘔気・嘔吐、筋肉痛、関節痛、発疹、胸の痛み)についても98%超が1週間以内に消失していたが、少数ながら1カ月時でも副反応の持続が認められた例も存在していた(図2)。 

図2. 接種後1カ月間の全身反応 

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(図1、2とも岡山大学プレスリリース)

 副反応としての発熱に対して解熱剤を服薬したのは66%、予防投薬したのは4.8%だった。

 副反応の程度について既存のインフルエンザワクチンと比べて「軽度だった」と回答した割合は1.9%、「変わらない」が3.0%だった一方、「重かった」としたのは84.9%に上った。注射前の予想と比べて「軽かった」と回答したのは25.4%で、「想像通り」が31.3%だったのに対し、「重かった」が43.3%と、副反応の重さがある程度周知されていたことがうかがえた。

ブースター接種も大多数が希望

 また、ワクチン接種1カ月時の感想について、「満足している」が87.2%と大多数を占めた(「満足していない」0.8%、「どちらともいえない」11.9%)。さらに、現在検討されている3回目となるブースター接種について、有効性が証明されて接種機会がある場合には、「希望する」が61.3%、「ワクチンの種類は検討するが希望する」が22.0%と合わせて8割以上が希望し、「希望しない」(3.6%)、「どちらともいえない」(13.1%)は少数派であった。

 頼藤氏は「副反応のほとんどは接種翌日、翌々日には落ち着き、99%程度の接種者では1週間以内に全ての症状が消失していた。副反応の重さにもかかわらず、多くが満足していた。接種を考慮する際の参考にしてほしい」と述べている。

(編集部)