年末のお歳暮商戦が百貨店各社で本格的に始まった。新型コロナウイルス下のライフスタイルの変化で環境への意識が高まる中、生産方法や食品ロスに着目した総菜や菓子が目立つ。お世話になった人にも会いづらい1年だったが、渡す時の会話のきっかけにもなる「サステナブル(持続可能)」なお歳暮で感謝を伝えてもらいたい考えだ。
 三越伊勢丹は2日からギフトセンターを順次開設。目玉は、伝統的な農業や景観を守ろうと、国連食糧農業機関(FAO)が「世界農業遺産」に認定した地域食材を使った商品だ。野焼きで知られた熊本県阿蘇地方の草原で育てられた和牛の「あか牛特製ビーフシチュー」(5400円)が一例。担当者は「おいしく楽しくできる環境配慮を提案したい」と話す。
 高島屋は、割れて商品にならなくなったクッキーを土台生地にしたチーズケーキ(4644円)や、牛乳や卵を使わないビーガン(完全菜食主義者)向けジェラート菓子(6204円)を用意。阪急阪神百貨店は、広い敷地で放し飼いされた青森県産地鶏「青森シャモロック」の水炊きセット(7560円)を一部店舗で販売する。
 コロナ禍で巣ごもり生活が続く中、「自分の気持ちを伝えるこだわりの商品が人気」(そごう・西武)といい、各社が一足先に開始したインターネット販売は好調な滑り出し。そごう・西武では、前年比2ケタ増と好調だった昨年を上回るペースで推移しているという。 (C)時事通信社