AGCの平井良典社長はこのほど時事通信社のインタビューに応じ、戦略事業と位置付ける医薬品の製造受託事業について、目標とする2025年の売上高2000億円を「1年前倒しで達成したい」と述べた。製薬業界では開発と製造の分業が進み、受託事業への引き合いも強まっている。平井氏は前倒しに向け「M&A(合併・買収)と自社投資を組み合わせる」と説明した。
 AGCは近年、欧米でバイオ医薬品の製造受託企業や工場を買収し、新型コロナウイルスワクチンの原料なども生産。平井氏は「欧米で手に入れた技術も日本で展開して、日米欧ですべてのサービスが提供できるようにしたい」と表明。日本で、従来型の合成医薬品に加え、バイオ医薬品も本格的に手掛ける考えを明らかにした。
 M&Aについて平井氏は「技術と地域を取るための買収は、基本的なところは終了している」との認識を示した。市場が年20%を超える高成長を続ける中で、今後は製薬企業の持つ生産ラインの取得や国内外での設備投資を進め、製造能力の増強を急ぐ考え。
 一方、構造改革を進めているガラス事業に関しては、「より筋肉質な状態に向かっている」と指摘した。同事業の製造拠点の閉鎖は「需給がタイトな状態なので今は考えられない」と否定。他社との連携も模索する考えを示した。 (C)時事通信社