独立行政法人国立病院機構(東京都目黒区)が発注した医療用医薬品の入札で談合した疑いが強まったとして、公正取引委員会は9日、独禁法違反(不当な取引制限)容疑で、医薬品卸大手アルフレッサの福岡第一支店(福岡市博多区)など6社を立ち入り検査した。
 ほかに立ち入りを受けたのは、メディセオのグループ会社アトル(福岡市東区)、東邦薬品のグループ会社の九州東邦(同)、スズケン子会社の翔薬(同市博多区)、富田薬品(熊本市中央区)、アステム(大分市西大道)の福岡本社。
 アルフレッサとメディセオ、東邦薬品、スズケンの大手4社は、独立行政法人地域医療機能推進機構発注の医療用医薬品の入札でも談合したとして、2019年11月に公取委の強制調査を受け、うち3社と元幹部に有罪判決が言い渡された。業界全体に談合がまん延していた可能性があり、公取委は実態解明を進める。
 関係者によると、アルフレッサなど6社は国立病院機構が運営する九州エリアの病院に納入する医療用医薬品の入札で、事前に落札業者を決めるなど談合していた疑いが持たれている。
 談合は少なくとも16年ごろから18年ごろまで行われたとみられるが、19年の調査後も続いていたかは不明という。
 国立病院機構の資料などによると、同機構は全国の病院で使う医療用医薬品について、エリアごとに一般競争入札を実施。九州エリアの病院で使う医薬品の年間発注額は200億円ほどという。
 同機構は全国154の国立病院・療養所を束ねる組織として、04年に発足。現在は全国で140の病院を運営し、20年10月時点の病床数は5万3029床。 (C)時事通信社