政府が19日に決定する経済対策の原案が10日、判明した。保育士、介護士の賃金を3%程度、月額で約9000円引き上げる。看護師の一部についても同程度の引き上げを行う。賃上げは来年2月に実施する方針で、岸田文雄首相が掲げる「成長と分配」の早期具体化につなげたい考えだ。
 フルタイムで働く女性の月給は全産業平均で31万8000円。これに対し、女性保育士の平均は31万1000円にとどまっており、この差を3%の賃上げで解消する。財源は今年度補正予算や介護報酬の改定などで手当てする。
 観光支援事業「Go To トラベル」は、来年2月ごろの再開を検討する。帰省などで人の移動が増える年末年始を過ぎて旅行需要が減少すると見込んでいるが、最終的には新型コロナウイルスの感染動向を見極めた上で判断する。旅行代金の割引率は30%、上限額を1泊1万円に引き下げ、旅行先で買い物などに使えるクーポンは平日3000円、休日1000円とする。
 割引率などは、昨年12月に事業を一時停止するまで、利用が休日や高級旅館などに集中したことを踏まえて見直した。来年5月の大型連休前までの実施を想定しており、大型連休後は支援内容を縮小した上で、観光支援事業を実施することも検討する。
 経済対策にはこのほか、コロナ禍で売り上げが減少した事業者を対象に、業種や地域を問わず最大で250万円支給することを盛り込む。個人事業主にも最大50万円を給付する。
 また、アルバイト収入が減って困窮する学生には緊急給付金10万円を支給する。大学の研究力を強化するため、設置が決まっている大学ファンドに5.5兆円を追加拠出し、10兆円規模に拡大。運用益を研究支援に充てる。 (C)時事通信社