【ニューデリー時事】アフガニスタンで、イスラム主義組織タリバンが国家運営の実権を掌握してから15日で3カ月。混乱に伴い、国民が十分な食料や生活物資を確保できない中、氷点下の厳しい冬がアフガンに到来しつつある。世界保健機関(WHO)は、子供100万人が寒さのため死亡する恐れがあると警告。国連機関などは人道支援を急いでいる。
 英BBC放送などが伝えた気象情報によると、首都カブールは12日夜から13日朝にかけて0度前後の寒さに見舞われた。山間部などでは既に氷点下となっているとみられ、2月ごろまで続く冬の間、気温はさらに下がる。地元記者は「経済破綻で人々にストーブの燃料を買う余裕はない」と悲鳴を上げた。
 世界食糧計画(WFP)は、アフガン国民の95%が十分な食料を確保できていないと警告している。既に餓死の事例も幾つか報じられているが、人々が栄養不良のまま冬を迎えれば、多くの死者が出る懸念がある。
 ロイター通信は12日、子供約320万人が年内に急性栄養不良に陥り、うち100万人は気温の低下で命を落とす恐れがあるというWHO報道担当者の発言を伝えた。地元民放トロTVも同日、WFP現地当局者の話として「南部カンダハルの小児病棟では、食料不足に伴い患者が倍増している」と報じた。
 米国、中国、ロシアなどは11日、アフガンに関する会合の共同声明で「重大な人道危機悪化」に懸念を示し、人道支援継続の方針で一致した。既にWFPやWHOをはじめ、国連機関などの支援物資がアフガンに続々と到着している。ただ、タリバンが国際支援団体の女性職員の活動を制限するなど、人命に関わる時間との闘いの中で障害も立ちはだかる。 (C)時事通信社