厚生労働省は19日、2021年中に従業員1人当たりの平均賃金を引き上げた民間企業(見込みを含む)の割合が前年比0.8ポイント低下し80.7%だったと発表した。低下は2年連続。新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた宿泊・飲食サービス業を中心に賃上げを見送る企業があった。
 1人当たりの平均賃金は、従業員の基本給を底上げするベースアップ(ベア)や定期昇給などを含めた金額。賃金を引き下げた企業は前年より1.1ポイント下がった一方、賃金を改定しない企業は0.6ポイント増え、8年ぶりに10%を超えた。
 賃上げ企業の割合を産業別に見ると、宿泊・飲食サービス業が56.5%で最も低く、運輸・郵便業、生活関連サービス・娯楽業が続いた。企業は前年の業績を考慮して賃金改定を決める傾向があり、厚労省は「昨年は年間を通じてコロナ拡大が続き、特定の業種で影響が色濃く出た」と分析した。
 調査は7~8月に実施。従業員100人以上の1708社の回答を集計した。 (C)時事通信社