政府は19日、新型コロナウイルス感染症対策本部を持ち回りで開き、基本的対処方針を抜本改定した。緊急事態宣言下でもイベントや飲食などの行動制限を緩和するほか、感染状況の判断も病床逼迫(ひっぱく)度を重視する新たな指標に変更。社会経済活動再開に向け、従来の新型コロナ対策を大きく転換する。
 これに先立ち政府は同日午前、有識者らによる基本的対処方針分科会で変更案を示し、了承された。新型コロナの感染力が2倍になった場合も対応できるよう、11月末までに約3万7000人が入院可能な体制を構築。経口治療薬の普及や、2回目のワクチン接種から原則8カ月以上経過した希望者への追加接種を進めることを明記した。
 医療提供体制の底上げやワクチン接種の促進を通じ、政府は長引くコロナ禍で停滞する社会経済活動の再開にかじを切る。今後、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ていない地域では、感染防止対策を条件にイベントの満員開催を容認。会食の人数制限も求めない。月内に全国で導入される見通しだ。
 さらにワクチン接種歴や検査の陰性証明を用いた「ワクチン・検査パッケージ」を使えば、宣言や重点措置が発令された場合でも、感染対策を前提にイベントや飲食の人数制限を撤廃。都道府県をまたぐ移動も自粛要請対象から外す。
 感染状況を示す指標については、新規感染者数などを全国一律の基準で評価した4段階の「ステージ」から、医療逼迫度に応じた5段階の「レベル」に変更。宣言発令は「レベル3相当」で、重点措置については「レベル3または2相当」で総合的に検討することとした。 (C)時事通信社