新型コロナウイルス対策で、政府が19日、行動制限緩和策を公表した。緊急事態宣言下でもワクチン接種証明や陰性検査結果を活用すればイベント収容人数を定員まで引き上げることができるが、事業者や利用客からは「証明などの迅速確認が課題」「時間がかかれば足が遠のく」との声が聞かれた。
 大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は収容定員の50%に制限して営業する。運営会社の広報担当者は緩和策を歓迎しつつも、接種証明や陰性結果の迅速な確認に課題があると指摘した上で、「具体的な対応についてはこれから検討する」と話すにとどめた。
 生徒の引率で和歌山県から訪れたという田中敦さん(29)は「きょうも混雑しているので、制限緩和でこれ以上人が増えるのは少し心配だが、元の生活に戻すシステムができるのはいいことかな」と評価した。ワクチン未接種という大阪市の男性(41)は「接種していない人が悪者扱いされるようになるのでは」と不安げ。毎週のように友人と訪れるという大阪府内の女子大学生(19)は「(証明書の確認で)入場に時間がかかるなら足が遠のくかもしれない」と話した。
 東京都杉並区のライブハウス「高円寺クラブ・ルーツ!」は、定員120人のところを50人に減らしている。経営する丸山尊さん(47)は「制度を運用する予定はある」と話す。ただ、「出演者やお客さんのワクチンなどへの考えはさまざま。声を聞きながら対応を見極めたい」と慎重な姿勢だ。
 昨年6月には感染対策とアーティスト支援の両立を図るためライブの有料配信を始め、好評を博した。コロナ以前の活況をどう取り戻していくか、模索は続いているといい、「エンターテインメントで心身ともに救われたら。時間をかけながらでもコンテンツを届けたい」と力を込めた。 (C)時事通信社