日銀が企業の資金繰りを支援する新型コロナウイルス対応策の修正を検討していることが22日、分かった。新規感染者数が減少する中、大企業を中心に資金需要が落ち着きを取り戻していることが背景。主に大企業が資金調達のために発行する社債やコマーシャルペーパー(CP)について、来年4月以降に買い入れ規模を縮小する案などが浮上している。
 日銀のコロナ対応策は、(1)中小企業に無利子・無担保融資を行った金融機関への優遇措置(2)社債・CPの買い入れ拡大(上限20兆円、満期5年まで)―が柱。日銀はコロナ禍の長期化を受け、9月末までだった期限を来年3月末までに半年延長した。
 日銀では、大企業はコロナ禍で膨らんだ借入金の返済を進めるなど資金需要が一服していると判断。このため来年4月以降、社債の購入減額のほか、満期までの年限や買い入れ上限を引き下げても、大企業の資金調達に大きな支障はないとの見方に傾いている。内容を修正しない場合でも、対策の再延長期間を3カ月程度に短縮する可能性がある。
 一方、飲食・宿泊などの対面型サービス業は引き続き資金繰りが厳しい。政府の経済対策で政府系金融機関による無利子・無担保融資が継続されたこともあり、日銀内でも中小企業などの資金繰り支援を含めたコロナ対策の全面打ち切りには慎重論がある。
 日銀は来月発表する全国企業短期経済観測調査(短観)で企業の資金繰りを点検するほか、今後のコロナ感染動向も見極める構え。その上で、来月か来年1月の金融政策決定会合でコロナ対応策の取り扱いを最終判断する。 (C)時事通信社