政府が12月上旬に閣議決定する2022年度予算編成の基本方針案が29日、判明した。岸田文雄政権で初めての基本方針案は、デフレ脱却に向け、「危機に対する必要な財政支出はちゅうちょなく行い、万全を期す」とコロナ禍からの経済立て直しを財政再建より優先させる姿勢を明確にした。首相が掲げる「財政の単年度主義の弊害是正」に取り組む方針も明記し、岸田カラーを前面に打ち出した。
 基本方針案をめぐり、政府は当初、自民党に「財政の厳しい状況を踏まえ、歳出全般にわたり、聖域なき徹底した見直しを推進する」と、従来通り歳出改革に取り組む方針を示す文案を提示した。これに対し、自民党内から「岸田政権の方針と異なる」などと反発が相次ぎ、財政再建を優先させる文言が軒並み削除された。
 修正後の基本方針案は「経済あっての財政であり、順番を間違えてはならない。まずは経済をしっかり立て直す」と強調。ポストコロナ社会を見据えた成長戦略を進めるため、(1)科学技術立国の実現(2)地方活性化に向けた「デジタル田園都市国家構想」(3)経済安全保障の推進―を三つの柱として「大胆な投資」を行う方針を示した。 (C)時事通信社