家庭の常備薬の代表ともいえる第2類医薬品の正露丸。頻繁に使用するものではないが、名前を聞くだけで生薬由来のにおいを思い出す人もいるだろう。同薬を製造販売する大幸薬品は、20~69歳の男女を対象に同薬のにおいに関する調査を実施し、結果を12月2日に公式サイトで発表した。果たして各世代の反応はどのような結果だったのだろうか。

においは主成分の木クレオソート

 正露丸は軟便、消化不良による下痢、食あたり、水あたり、虫歯の痛みなどに用いられ、5歳以上から服用できる。

 独特なにおいの元は主成分である木クレオソート。ブナやマツなどの原木を炭化する際に発生する煙を冷却し、液化して静置後にできる木タールを繰り返し蒸留精製すると木クレオソートが得られる。木クレオソートには腸の蠕動運動への影響を及ぼさずに腸内の水分バランスを調整し、正常な状態に戻す作用がある。

 今回、同社は20~69歳の男女1,000人を対象に、正露丸のにおいの認知に関するウェブ調査を実施した〔調査期間2021年9月3~5日、有効回答数1,000人、各性年代均等割り付け(中学生以下の子供を持つ500人を含む)〕。

「好き」「やや好き」は12.1%

 正露丸のにおいが好きかを尋ねたところ(単一回答/1,000人)、「好き」「やや好き」は全体で12.1%に上った()。「どちらともいえない」が26.2%、「やや嫌い」「嫌い」が53.7%だった。 世代別に見ると「好き」「やや好き」の割合が高かったのは60歳代、40歳代(各15.0%)だった一方、「やや嫌い」「嫌い」の割合は高い順に40歳代(60.0%)、50歳代(57.5%)、30歳代(56.5%)、60歳代(48.5%)と続き、20歳代(46.0%)が最も低かった。

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(大幸薬品プレスリリース)

 「嗅いだことがない」との回答は全体で8.0%に見られ、世代別では20歳代(19.5%)が最も多く、次いで30歳代(7.5%)と続いた後、60歳代(6.5%)が浮上。40歳代、50歳代はともに3.5%だった。男女別に見ると、特に20歳代女性(24.0%)で割合が高かった。

 なお、正露丸に似ているにおいについては(複数回答/920例)、漢方薬(69.3%)、歯科医院(22.9%)などが挙げられた他、スモーキーなウイスキーとの回答もあった(6.6%)。

 成長過程では、味やにおいの嗜好が変化することがある。正露丸のにおいは、子供のころは苦手だった人でも、大人になると嗜好品に似たものに変化することがあるのかもしれない。

(田上玲子)