【ロンドン時事】新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」が広がりを見せる英国で、感染防止のための新たな規制の導入が発表された。今のところ在宅勤務の推奨などにとどまり、ジョンソン首相は「ロックダウン(都市封鎖)ではない」と強調するが、状況次第で再び封鎖が敷かれるとの臆測も出ている。
 ジョンソン氏は8日の記者会見で、13日から出勤を避けて在宅勤務を基本とするよう勧告。15日以降はナイトクラブや500人以上の屋内集会、4000人以上の屋外イベントなどでワクチン接種証明か陰性証明の提示が義務付けられる方向だ。これに先立ち、10日からはマスク着用範囲が拡大し、公共交通機関や店舗内に加えて映画館や劇場でも義務化された。対象はイングランドだが、スコットランドなど他地域でも既に同様の措置が導入されている。
 英国ではこれまでに800件以上のオミクロン株感染例が確認された。ジョンソン氏は「指数関数的な感染増加が入院患者や死者を急増させる」可能性があると警告。一方で、経済回復に配慮して「(新たな規制は)ロックダウンを意味するわけではない」とも強調し、警戒しながらクリスマスパーティーなどを楽しむよう呼び掛けた。
 こうした中、新型コロナに関する世界的権威の一人、ニール・ファーガソン教授は英紙に対し、来年初頭にもロックダウンと同様の措置が取られると思うかと問われ、「どんな選択肢も排除するのは困難。現状で可能性はある」と回答した。昨年のクリスマス期間に感染拡大を受けて政府が制限緩和を撤回し、外出禁止に踏み切った経緯があることから、国民の間でも「近くまたロックダウンになるのでは」と懸念が強まっている。 (C)時事通信社