【ワシントン時事】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は14、15両日、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。物価高騰が進行する中、FRBは新型コロナウイルス危機対応で導入した量的金融緩和策の終了前倒しを検討、早期利上げに備える。インフレ抑制は政治的にも大きな争点となっており、FRBの真価が問われている。
 10日公表された11月の米消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比6.8%と、第2次オイルショック後の1982年以来約39年ぶりの高水準となった。物価高は、既に大幅上昇していたエネルギーや中古車だけでなく、家賃や衣料品など幅広い項目に及んだ。
 インフレ圧力を受け、パウエルFRB議長は11月末の上院銀行委員会で、国債など資産購入を通じた量的緩和の終了を来年半ばから「2、3カ月早めることを検討する」と明言した。市場関係者らは、資産購入規模の縮小を月300億ドルに倍増させ、終了時期を来年3月に前倒しすると見込む。
 量的緩和が終われば、事実上のゼロ金利政策の解除が視野に入る。FOMC終了後に公表される会合参加者の政策金利見通しでは、2022年内に2回の利上げが示されるとの観測も浮上する。
 支持率低下に見舞われるバイデン大統領にとって、庶民の懐を直撃する物価高は頭痛の種だ。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが7日公表した世論調査では、生活コスト増が負担になっているとの回答が5割を超えた。
 エネルギー価格は一時より落ち着きもみられるが、バイデン氏は消費者物価統計に「足元の動向が反映されていない」と不満を漏らし、物価動向に神経をとがらせていることをうかがわせた。来年11月の中間選挙を控え、インフレが抑制されるかどうかはバイデン政権の命運を左右しかねない情勢だ。 (C)時事通信社